組織の中を見渡すと、「これはいつまでやるんだろう?」と思うプロジェクトや委員会を見かけることがあります。
最初は明確な目的があって始まったはずなのに、気づけば目的があいまいになり、名前だけが残っている。月に一度集まって、特に決まった結論もなく解散する。そんな光景は決して珍しくありません。
こうした仕事がなくならない理由は、とてもシンプルです。
終わる条件が決まっていないまま始まっているからです。
「とりあえず立ち上げよう」「必要そうだからやってみよう」
この判断自体が悪いわけではありません。ただ、その際に「どうなったら終わりなのか」を決めていないと、仕事は自然消滅しません。むしろ、存在し続けます。しかも、静かに。
始めた仕事は、勝手には消えてくれない
一度始めた仕事は、思っている以上にしぶといです。
やめる理由を考えるより、続ける理由を探す方が人は楽だからです。「前からやっているので」「一応必要かもしれないので」といった理由で、今日も予定表に残ります。
その結果、どうなるでしょうか。
新しい仕事は次々に増えるのに、終わった仕事はほとんどありません。収納スペースを考えずに物を買い続けた部屋のような状態になります。最初は片付いていたはずなのに、いつの間にか足の踏み場がなくなる。仕事も同じです。
「どうなったら終わりか」を最初に決める
だからこそ、始める際に重要なのは「何をやるか」よりも、「どうなったら終わりか」です。
・この資料が完成したら終わり
・この状態が確認できたら解散
・この数字に到達したら役割終了
こうした基準があるだけで、仕事は締まりを持ちます。終わりが見えている仕事は、形骸化しにくくなりますし、続けるかやめるかの判断もしやすくなります。
おわりに
仕事が増え続けていると感じたら、「新しいことを始めすぎている」のではなく、「終わっていないことが多すぎる」のかもしれません。
始めるときに終わりを決める。それだけで、組織の中の仕事は驚くほど整理されます。
次に何かを立ち上げるときは、「これはいつまでやるものか」を、ぜひ一度考えてみてください。

ミタスサポート事務所代表。富山県でIT支援を営んでいます。
中小企業診断士/ITストラテジスト/情報処理安全確保支援士。
確かな知識と実務経験を元に、役立つ情報を随時発信中。
小さな事業者向けに小回りの利くITサービスやサイバーセキュリティ対策に力を注いでいます。

