外部環境のせいにするな―うまくいく人は、同じ景色を見て違う行動をしています―

「景気が悪いから仕方ない」「業界全体が落ち込んでいる」「タイミングが悪かった」。
こうした言葉は、今や特別なものではなくなりました。ニュースを見れば、物価高、人手不足、制度変更など、不安になる話題ばかりです。
何かがうまくいかないとき、外部環境を理由にしたくなるのは自然な反応だと思います。私自身も、つい口にしたくなることがあります。

ただ、ここで一度、あえて厳しい問いを立ててみたいのです。
本当に、それだけが原因でしょうか。

外部環境は確かにコントロールできない

外部環境とは、自分では直接コントロールできない要因のことです。
景気、為替、天候、法律、社会情勢などがこれにあたります。これらが私たちの行動や結果に影響を与えることは間違いありません。
突然の環境変化によって、売上が落ちたり、計画が狂ったりすることもあるでしょう。これは誰にでも起こりますし、責められるものでもありません。

どの業界にも「なぜか調子のよい人」はいる

しかし、ここで一つ冷静に見ておきたい事実があります。
どの業界にも、どんな状況でも、なぜか調子のよい人や会社は存在します。
同じ市場、同じ条件、同じ外部環境の中で、「忙しそうだな」「むしろ伸びているな」という存在が必ずいます。

この事実は、少し不都合です。
なぜなら、「環境が悪いから無理だ」という説明が、完全には成り立たなくなるからです。

一度落ち込むのは、誰でも同じ

急な外部環境の変化によって、一度は調子を崩す。これはごく普通のことです。
想定外の出来事が起きれば、気持ちも行動も追いつかなくなります。
問題は、その後です。
時間が経っても立ち直れない場合、その原因をすべて外部環境に求めてしまうと、次の一手が見えなくなります。

ありがちな例:雨のせいにするか、傘を差すか

よくある分かりやすい例を挙げます。
「今日は雨だから人が来ない」と嘆く人がいます。確かに、雨は人の動きを鈍らせます。これは事実です。
一方で、「雨の日はどうしたら来てもらえるか」「来てくれた人に何を提供できるか」と考える人もいます。

同じ雨です。空模様は誰にも変えられません。
変えられるのは、考え方と行動だけです。

外部環境を理由にすると、安心できてしまう

外部環境のせいにすると、実はとても楽です。
努力が足りなかったのではない、判断が間違っていたわけでもない、と自分を守れます。
ただ、その安心感と引き換えに失うものがあります。
それは、「じゃあ次に何を変えるか」という問いです。

立ち直れない理由は、環境ではなく行動の停止

厳しい言い方になりますが、環境が原因で一度落ち込むことと、そこから立ち直れないことは別問題です。
同じ環境で立ち直っている人がいる以上、立ち直れない理由は別のところにあります。
多くの場合、それは大きな失敗ではなく、「考えない」「変えない」「動かない」という小さな停止です。

小さな工夫は、意外と馬鹿にできない

調子のよい人たちは、劇的なことをしているわけではありません。
説明を少し丁寧にする、相手の立場を考える、やり方を一つ変えてみる。
第三者から見ると「それだけ?」と思うようなことを、淡々と積み重ねています。

おわりに

外部環境を無視しろ、という話ではありません。
影響を正しく認識することは大切です。ただ、それを理由に思考や行動を止めてしまうのは、あまりにももったいない。

どの業界にも、厳しい状況の中で前に進んでいる人はいます。一度は落ち込みながらも、立ち上がっています。
外部環境のせいにしたくなったときほど、「自分にできることは何か」を考えてみてください。
その問いを持てるかどうかが、次の景色を分けるポイントになります。

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました